ラダマンティスって冥界編の影の主役だと思いますよ。
一本眉毛でなければもっとうまくかけたのに…。でも毛深い白人は眉毛繋がってる人っているんですよねー,これが。
そしてみごとなチョコボ頭です。
冥界編のキャラの中で唯一アペンディクスが発売されています。
優遇され過ぎだ。
とはいえ冥衣をかくのは結構楽しいですよ。
デザインも複雑で豪華ですよ。

←グレイテストコーション!

(以下のノベライズのネタばれがあります!!)

ラダマンティスはなにかとカノンと因縁があります。カノンの方はそんなにラダマンティスを意識していないんですけど。
ラダマンティスの方も最初はカノンの事もよく知らないんですが,どうしてもカノンに勝てない結果に焦りを覚えたり苦しんだりします。
どうしても許せないんですよ,ラダマンティスとしては。
自分はずっとボクシングをやっていて血のにじむようなトレーニングを続けてきてここまで強くなれたので,いきなりどう見てもチャラっとしたカノンに第一ラウンド幻朧魔皇拳一発でやられてますからね。
でもなぁー,場数を踏んだチンピラは本当に強いっていうのは心のどこかで分かっていたと思いますよー。
ただね,ラダマンティスには決定的な弱点があるんです。
彼はね,冥闘士になるまではずっとボクシングというルールで守られたある格闘技の世界でしか戦ったことがなかったんです。だからご意見無用の奇襲に弱い。たとえば本来ずっと非力なはずのムウに後ろから花瓶で殴りつけられたり星矢に首を噛まれたり。強いはずの彼なのにこういうことされると本当に弱い。だからカノンの野良犬喧嘩術とは相性が良くない。
ラダマンティスの名誉のために言いますと得意な戦い方は長いリーチを利用したヒットアンドアウェイ。元々ウェルター級(64〜69kg)ですから,上背に対してそんなにウェイトはありません。そこで長い手足を利用したスピードの速いヒットアンドアウェイ。グレイテスト・コーションも長い腕を利用した張り手の一種ですからね。しかも速いですからまず見切れない。ところが一人だけ見切れる男がいた。それがカノンだったわけです。
足を踏み込んで両手を突き出す際に一瞬だけ隙が生じるんです。
一瞬だけ腰から下が無防備になる。カノンはそれに気付いていたわけです。
カノンはラダマンティスと違って特にスポーツをやっていたわけではありません。そんなに体を鍛えているわけでもありません。ただのチンピラです。ただ,チンピラだからこそやるかやられるかの戦いを繰り返してきたから実戦経験だけはかなりこなしてきている。そういうわけですよ。

ラダマンティスは意外と頭がいいです。サガたちを最初から信用せずこっそり自分で兵隊を送り込みます。結局その為にパンドラにばれてお仕置きを食らうわけですが。かわいそうでしかたがありません。
そんなラダマンティスですが,唯一手を焼いているが地妖せいのパピヨンのミューです。この人はわがままでプライドが高くラダマンティスの部下でありながらまともに言う事を聞いてくれません。今回の討伐命令もさぼっていましたがなぜか途中で気まぐれを起こして一人聖域への討伐隊に参加しました。御しにくく上司のラダマンティスの方がミューを苦手に思っています。

部下には恵まれず,パンドラに叱責を受けるラダマンティスをアフロディーテはやさしくなぐさめてくれます。それと同時になぜかアフロディーテはラダマンティスにもっと自由に生きるように何度も説得します。しかし根が生真面目なラダマンティスはアフロディーテをうらやましく思いながらもそうすることができません。ただ責任感が強くて我慢ばかりしているラダマンティスを癒してくれようとします。ここで問題なのですがアフロディーテはなぜラダマンティスに自分から抱かせたのでしょう。これは冥王十二宮のお話の中でも重要なポイントなのです。
文字通りラダマンティスをハニートラップにはめて足止めするためだったのか。
それとも本当にラダマンティスを癒してあげようとしたためか。
どちらでしょうか?
実は僕にも分かりません。
そのどちらでもあると思います。当サイトのノベライズでは代々魚座の黄金聖闘士は女性しかなることができません。非力な分彼女達はその美貌を武器にして戦ってきました。敵を誘惑してロイヤルデモンローズで眠るように死なせるのです。当然アフロディーテも修行の時に自分の使命を何度も叩きこまれたのです。それを実行したまでだったんです。
しかし。
同時にアフロディーテはラダマンティスを殺すことはできませんでした。だから自分の役目でラダマンティスを足止めすることに成功したもののとどめをさすことはしなかったと考えられないでしょうか。ラダマンティスも気付いていましたがアフロディーテの方にその気があれば眠ってるラダマンティスにブラッディローズを刺せばいいだけだったのにそれをあえてしなかったんですから。だからアフロディーテの心の中でどこかで癒してあげたいなと思う気持ちがあったと思います。
ただ書いている僕が言うと身も蓋もないですが,癒してあげたいとかかわいそうとかいう気持ちはあってもアフロディーテはカミュ以外の男性に対して恋愛感情は持っていません。そこが重要なんです。ラダマンティスはそれが分かるからすごく複雑ですよね。