我らがナイス兄貴,デスマスクです。この人の強さ,カッコよさは大人になってから分かるといいますが,本当にその通りだと思います。根っからの悪人だと思われがちですが,彼は彼なりの信念があり,物の見方があるからこそそういう手を取ったのです。
ちなみに描いてて思ったんですが,この聖衣って蟹特有の鋭さ屈強さをうまく表現しているんですよ。原作には腰の前にパーツがありますが,僕はアニメのこの腰パーツの前がない方が好きですね。肩パーツはとげとげしていて邪魔そうですが,全体的に動きやすくてすっきりした聖衣です。僕はとくにかにの足をイメージしたヘッドパーツが好きですね。

←積尸気冥界波!!!



以下ノベライズのネタばれです。


当サイトのデスマスクは結構兄貴肌です。後作中でヤクザは嫌いだと言っておきながら彼らとはそれなりに付き合いがあるようです。後,自分が勝つためにはどんな汚い手も使います。時には拳銃を使うこともためらいません。でもその反面でものすごく義理堅いところもある。たとえばサガに対しては自分のようなチンピラを偏見もせず可愛がってくれて,自分の親代わりになってくれているわけですから,サガこそ自分の親分だと思っています。ですからサガが薬の副作用で二重人格になろうが,サガには違いないですから,少々妙な言動をしようが従うわけです。実際サガが教皇になってから聖域は経済的にも環境的にもかなり良くなったそうですから。アフロディーテのことは実の妹のように可愛がっています。アフロディーテを泣かせれば一番に飛んでくるのはデスマスクです。
ちなみにデスマスクは高級ブランドのスーツを着てガヤルドを乗り回すというかなり派手な生活をしておりますが,神宮寺三郎というゲームの中で『ヤクザはナリで食ってますから』という台詞に触発されたからです。スーツをピシッと決めたヤクザって感じです。ちなみに誕生日小説でも出ましたが,普段は付近の銀行や店舗のケツ持ちを副業としているようです。お金は結構持っているはずです。彼がここまで頑張ってお金を稼いでいるのも,遠く離れたイタリアの母親に生活費を送金する為です。もともととある地方の暴力団の組長のコレ(小指)だったデスマスクの母親は,手に職もありませんし,まともな仕事はありません。それでも自分を可愛がって育ててくれた母親を放っておくことはできません。それでなんとか母親が働かなくても済むようにお金を送っているのです。
彼が結局『力こそ正義』という結論に走ったのも,母親やサガ,そして自分の裕福な暮らしを守るため。その為には漠然とした聖戦だとかアテナだとか姿かたちをきちっと把握できていないもののために自分を捨てることはできなかったのです。ある意味ものすごくまっすぐな男だと思います。多分青銅聖闘士達が来た時も城戸沙織がアテナだってことは分かったとしてもどうでもよかったんだと思います。極端な話,サガとアテナどっちを取ると言ったら迷わずサガこそが親分だと思っているでしょう。文字通りサガに対して仁義を通したのです。ですから逆にサガの方から「丁重にアテナをお守りしなさい」と命令されればそうすると思うのです。昔気質のヤクザというのは難しいですね。
巨蟹宮の鬱陶しい死面もその気があれば吹き飛ばすことができるでしょう。実際吹き飛ばしたかったはずです。でも頑固なデスマスクはそれをやらなかった。それは自分がいたしかたなく手に掛けてしまった者達を忘れないためです。供養,というような感情に少し似ていると思います。
余談ですが,彼は聖域に住む黄金聖闘士でたった一人の喫煙者です。でも,サガの前では絶対に吸いませんし,聖域でも巨蟹宮以外で吸うことはないです。アルコールはワインとウイスキーが好きだそうです。
デスマスクは身長は低めに設定してあります。童虎とアルデバランはともかく,他の黄金聖闘士全員がほぼ同じような背格好では不自然だし,ありえないな,と。背の高い人がいたり低い人がいたりマッチョがいたり痩せた人がいたりおデブちゃんがいたりいろんな体型の人がいていいと思うのです。自分の中では当初からデスマスクはあまり大柄なイメージはありません。むしろちっちゃくて細いんだけど滅茶苦茶強いやつ,というイメージにしたかったんです。FFのACでも三つ子の中で一番ちびっこのカダージュが最強だったでしょう。そんな感じです。